久しぶりです。あるいは、はじめまして。 このブログの更新ボタンを押すのは、実に7年ぶりのことです。
ログイン画面で「パスワードが違います」とはじかれること数回。ようやく管理画面に入れた時、最後のみすぼらしい更新記事の日付を見て、思わず乾いた笑いが出ました。2,555日。それだけの月日が、私がこの場所を放置し、そして「電験3種(第三種電気主任技術者)」という目標を棚上げにしていた時間です。
7年前、私はもっと若く、根拠のない自信に溢れていました。しかし、現実は甘くありません。仕事が忙しくなった、体調を崩した、他に優先すべきことができた……。もっともらしい言い訳を積み上げているうちに、参考書は本棚の奥で立派な「背表紙の置物」と化していました。
今日は、なぜ私が今さら、埃を被ったテキストを再び手に取ったのか。その泥臭い本音を綴っておこうと思います。
「自由」という名の、あまりに不安定な土台
私は自営業者として食い繋いできました。 誰にも指図されない自由、やった分だけ形になる面白さ。それは確かにあります。しかし、自営業というのは常に「明日」を買い続けるような仕事です。景気の変動、競合の出現、そして自分自身の衰え。
特にここ数年、社会のあり方がガラリと変わる中で痛感したのは、**「個人のスキルや気合だけではどうにもならない、絶対的な安定基盤」**への渇望でした。
電気は、社会が続く限りなくなりません。むしろ、再生可能エネルギーやDXの加速で、その保守・運用の担い手は常に足りていない。 「電気主任技術者」という免状が持つ、ある種の独占的で、法律に守られた市場価値。それは、海図のない海を泳ぎ続ける自営業者にとって、あまりに魅力的な「防波堤」に見えたのです。
綺麗事を言うつもりはありません。私が再び電験を目指すのは、高尚な理念のためではなく、**「食いっぱぐれないための、現実的でシビアな武装」**です。
記憶力の減退と、経験値という武器
7年という歳月は、残酷です。 久しぶりに公式集を開いて愕然としました。かつてはスラスラ解けたはずの微分積分や、ベクトル図の意味がさっぱり分からない。脳の回路が錆びついているのが、物理的な音を立てて聞こえてきそうなほどです。
正直、20代の頃のような「丸暗記パワー」はもうありません。 しかし、悪いことばかりではないとも思っています。
この7年、自営業として現場に立ち、トラブルを解決し、泥臭い交渉を重ねてきました。 「理論」の裏側にある「実務」の重みや、一つの物事を完遂するための段取り、そして何より「継続しなければ何も残らない」という痛いほどの教訓。これらは、机にしがみついていただけの7年前の私にはなかった武器です。
試験の難易度は変わらなくても、私自身の「戦い方」は変わっているはずだ。そう信じて、もう一度ペンを握ることにしました。
試行錯誤を、晒し続ける
電験三種は種は、一筋縄ではいかない試験です。 合格率は例年10%前後。科目合格制度があるとはいえ、4科目を揃えるまでの道のりは、まさに自分との戦いです。
このブログは、単なる勉強記録ではありません。 仕事との両立に悩み、計算ミスに絶望し、模試の結果に打ちのめされる……そんな「50代自営業者の、無様でリアルな足掻き」を晒す場にするつもりです。
7年前に挫折した自分を、今の自分が迎えに行く。 もし、同じように「かつての夢」を放置してしまっている人がいれば、私のこの再出発が、何かのきっかけになれば幸いです。
「合格するまで、あるいは、自分が納得するまで。」
今度は、パスワードを忘れる前に、吉報をここに書き込みたいと思います。
さて、まずはオームの法則の復習から始めましょうか。












